オオタキ
ニュージェット(ビッグファイター)・シリーズ

■ニュージェット・シリーズ
 ミニミニジェット・シリーズに引き続き1974年頃(*)に発売されたのがニュージェット・シリーズです。 ラインナップは時代を感じるセンチュリーシリーズがメインとなってます。 発売価格は100円となりミニミニジェット・シリーズと比べるとスケールモデルキットと言える内容になったと言って良いでしょう!
パネルラインは全てスジ彫りとなっており、表面はLSの様な梨地です。

 ニュージェット・シリーズの箱はキャラメル箱と上下箱(黒箱)の2種類ありました。 いくつかあるパッケージの中でも初版のキャラメル箱が私にとって最もなじみがあります。

(*) '74 第14回 全日本プラホビー見本市(10/4,5)で、F-14、F-15、F-105、F-111 を発表している。(モデルアート'74年12月号) 実際に1974年内に発売されたか未確認。


■ビッグファイター・シリーズ
 1981年以降だと思いますが、シリーズ名称がニュージェット・シリーズからビッグファイター・シリーズに変更され、 それに伴いパッケージ、発売価格が変更になりました。

・200円上下箱
 パッケージは赤色に変更され箱絵はなぜかF-105DとF-111Eのみ変更になっています。 発売価格はなんと200円に上がりました。そのためか(?)箱の中にはオマケが入っています。 パッケージには以下の文章が印刷されています。
★アメリカ軍デラックスステッカー3種入り
★よく飛ぶペーパーハンドランチャーキット付
アメリカ軍デラックスステッカーとは右の3種類(第7艦隊、F-15イーグル、F-14トムキャット)です。 このステッカーは全部で3種しかないようでどのキットを購入しても同じステッカー3種が入っていたようです。
ペーパーハンドランチャーキットとはいったい何って思いませんか?  実はペーパーハンドランチャーとは箱の底に印刷された飛行機のこと(左写真)です。 この印刷した飛行機を切り取って飛ばして遊びましょうってことなのでしょうね!  よく飛んだかどうかは分かりません!!(笑) 写真提供:HASE氏

・150円上下箱
 このパッケージはオオタキが発売した最後の箱だと思います。 ステッカーとペーパーハンドランチャーのオマケは無くなり発売価格は150円となりました。 箱絵は何と全て変更となってます!!  この箱絵を見れば分かると思いますが、現在アリイから再販されている箱絵と同じものです。
No.KIT No.ニュージェットビッグファイターアイテム
100円
キャラメル箱
100円
上下箱
200円
上下箱
150円
上下箱
OT2-18 F−15 イーグル
OT2-19 F−14 トムキャット
OT2-20 F−105D サンダーチーフ
OT2-21 F−111E
OT2-22 RA−5C ビジランティ
OT2-23 F−102A デルタダガー


THANKS
100円キャラメル箱画像提供:田宮模型歴史研究室 助手氏
KIT No.情報提供:怪S中氏あうとばぁん氏


■メッキ仕様
 1982年6月頃にはメッキ仕様も発売されました。 パッケージは、輸出仕様(上下箱)に「デラックスメッキ仕上」と印刷されたステッカーが貼られたものでした。 メッキ仕様はF−14とF−15の2機だけのようです。恐らくこの2機が当時人気があったのでしょう!  どうせならサンダーチーフのメッキ仕様も欲しかったなぁ〜と思います。

KIT No.BOXアイテム中身写真
OT2-18 F−15 イーグル
OT2-19 F−14 トムキャット


アリイ
ジェットファイター・シリーズ

 さてさて、ニュージェット(ビッグファイター)・シリーズのアリイ版も紹介しましょう。 オオタキ消滅後、金型がアリイに移ったようです。アリイはシリーズ名をジェットファイター・シリーズと命名しました。 オオタキがつけていたシリーズ名2つを合わせたのでしょうか!?(笑)
 この箱は現在の箱ではなくて87、88年頃のものです。 この頃はもちろんエルエスは健在だったのでラインナップにエルエス製のキットは無く、オオタキ製のキットのみです。 シリーズNo.がオオタキ時代と比べると微妙に違うのが面白いです。 このパッケージの他にもアリイからディスプレイケース付きのキットが600円で発売されていました。 シリーズ名は「1/144 スカイ ファイター」でした。
No.KIT No.BOXアイテム発売時価格
A231 F−14 トムキャット200
A232 F−15 イーグル200
A233 F−105D サンダーチーフ200
A234 RA−5C ビジランティ200
A235 F−102A デルタダガー200
A236 F−111E200


アメリカ・レベル
MICRO FIGHTERS

米レベル 1988年カタログ  アリイ版を紹介したのでやはりレベル版も紹介せねばなりません!?  レベルからは日本製の1/144キットが時折?発売されているようです。 モデラーにとってはレベルの1/144キットはクセ者で新製品と思い購入して中身を見ると日本製だったっていうことが多々あります。 値段が高いだけにショックが大きいです。(笑)

 さて、このアメリカレベルのマイクロファイターシリーズは、説明書及びパッケージに1988の数字が印刷されていますので1988年製のようです。 当時のカタログを調べますと1988年カタログに新製品として元オオタキのキット6種が掲載されています。 しかし、翌年の99年からはカタログ巻末のリストからF-14、15を除き、消えています。このカタログが正しければ、残りの4種は1年間しか発売されなかったレアなキットだと言えます。
米レベル 1990年カタログ ただ不思議なことに、89年、90年の2年間、カタログのキット紹介ページに店頭で陳列されたであろう陳列BOX?の中に元オオタキのキット6種のパッケージが写っています。 と、いうことでもしかしたら88〜90年の間は発売されていた可能性があります。(それとも陳列BOX写真を使い回し、2年間放置されただけなのか・・・?)

キットの中身ですが、当方の所持しているF-15を確認しますと、アリイ製と同じでランナーのOTAKIの刻印が無くなり「MADE IN JAPAN」と刻印されています。 (ちなみに箱にも「MADE IN JAPAN」と印刷されています。)
デカールもアリイ製と同じですので、余程このパッケージが欲しい人以外は購入するメリットは無いと思われます。

*2018.03.27追記
ootsuka02氏より、レベル版キットに関する以下の情報を頂きましたので報告します。
 (2016年10月に情報を頂いておりましたが長らく修正できていませんでした。申し訳ありませんでした。)
  • アメリカレベル版F-15の韓国製を入手。製品番号も箱絵も当該ページのものと同様だがパッケージ等にMade in Koreaと記載あり。
  • 当該キットの中身は、元オオタキ製ではなく、韓国のAce Plastic Model Co.製である。
  • アメリカレベルは初年度のみオオタキの製品を販売し、それ以降は中身を韓国製品に変更してF-14とF-15のみ販売を続けたと考えられる。
  • 常識的には考え辛いことだが、実際にドイツレベルでは同様のことが確認できている。
恐るべし、レベル。。。下表に備考を追加しました。本当に貴重な情報、ありがとうございました。

                           
KIT No. BOX アイテム カタログ掲載年備考
88 89 90 91 92
4043 F-14A トムキャット 1989年以降、中身は韓国製キットに差し替えられたと考えられる
4044 F-15A イーグル
4045 F-105 サンダーチーフ  
4046 RA-5C ビジランティ  
4047 F-102 デルタダガー  
4048 F-111 アードバーク  


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